2015年5月27日水曜日

西日本支部第25回(通算376回)例会(2015/5/23)に参加しました

日本音楽学会西日本支部第25回(通算376回)例会が,東洋音楽学会西日本支部第267回定例研究会との合同で,大阪音楽大学で行われたので参加しました。
例会では,修士論文の発表3つと講演2つが行われました。
(その前に大音の博物館見学がありましたが,間に合いませんでした)

修論発表のうち,鷹阪龍哉(京都市立芸術大学大学院)「真宗高田派声明における博士と口伝──天台系声明の実唱について」において,声明の「楽譜」と口伝の差異がとても面白く,しかも声明を習っている先生は本学文化学部の卒業生の祖父であるというつながりもありました。

講演では,小泉文夫賞受賞記念講演である陳応時(上海音楽学院音楽学系教授)「私を敦煌琵琶譜研究に導かれた林謙三先生への感謝」の中国の楽律学の研究ならびに琵琶古譜とりわけ敦煌琵琶譜の解読研究が面白く,その調弦がどうなされていて,複数の違う曲で同じ調弦が指定されている場合どう見るかというのが非常に興味深いものでした。

両発表とも,縦書きの歌詞の横に付けられた記号をどのように読んでいくかという点に関して,旧約聖書ヘブライ語のテキスト(マソラ本文)にも似たようなことが行われているので,それを解析して復元するために良き刺激を得ることができました。 

最後の,浜松市楽器博物館嶋和彦(館長)「浜松市楽器博物館が試みてきたこと」も大変興味深く,学生を連れて一度行かねばと感じました。

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